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《春眠暁を覚えず》は、あながち気のせいではなさそうだ。冬から春へと季節が変わるのに伴って、自律神経が微妙に乱れるのが原因で、人は普段以上に眠気を催すらしい。そんな事もあって、この時期は特に “睡眠” のことを意識してしまう。
脳は覚醒していて身体は休息している状態の “レム睡眠” と、脳は休息していて身体は覚醒している状態の “ノンレム睡眠” 。私達は、睡眠時にこの2つのモードを繰り返している。だが、はっきり分かっているのはそれ位で、未だに分からないことだらけだとか。謎多き分野なのだ。
いつの世も不眠症に悩む人は後を絶たない。が、人間はずっと眠らずにいることはできないものらしい。いつか必ず寝てしまう。これまでの不眠の最長記録は、2007年5月25日に英国人がWebカメラのインターネット中継の下で樹立した266時間である。しかし現在ギネスブックには、挑戦者の健康に配慮する観点から、当該項目は削除されている。1964 年に264時間不眠の記録を達成した米国人は、途中で体調不良を訴え、妄想を見るようになり、言語障害も起している。明らかに身体に変調を来たしたのだ。
このような研究結果を見なくても、睡眠は人間にとって欠くことのできない行為ということは私にも容易に分かる。ちょっとでも睡眠時間が少なかった次の日の朝は、不機嫌・無気力・軽いうつ状態に陥ってしまう。それに、私は「怒り」や「妬み」などのマイナスの感情は一晩寝たら捨て去ることにしている。睡眠は私の感情に区切りをつけるのにも役立っているのだ。
“夢占い” という言葉を聞いた事があるだろうか。《一富士二鷹三茄子》とは縁起がいい夢の代表的なものだが、夢の中に出てきたシンボリックな物事をキーワードにして占うのだ。夢を「不思議なもの」と捉える一方で、スイス人心理学者のユングと、ユダヤ系オーストリア人の精神分析学者、フロイトらの心理学的アプローチのお陰もあり、夢を記憶するシステムの機能の一部と捉える科学的な見方も発展しつつある。
「夢」の内容は、レム睡眠とノンレム睡眠とで異なる。レム睡眠の夢は割とはっきり思い出せるものが多く、ストーリー性があり、ドラマ仕立てのようになっている場合もある。目覚めた時には内容を覚えていることが多い。一方、ノンレム睡眠は、夢の内容は平凡で、はっきりしている事はあまりない。何となく夢を見た様な感覚が残っていたとしても、どんな夢だったかを他人に説明できないケースが多い。
夢にうなされた経験は誰にもあるだろう。私も、楽しい夢より怖い夢を見ることのほうが断然多い。回数的にもそうだが、夢から醒めても記憶に残っているのは、怖い夢の方だ。必死の思いで無理やり目を開いて、夢の続きを見ないようにする寝起きの悪い朝を誰でも経験したことがあるだろう。
怖い夢をよく見るという人は、楽しい夢をよく見るという人より圧倒的に多い。その理由付けとなる説がある。生活文化研究者で「睡眠」に造詣の深い、前佛教大学の高田公理教授は〝夢は危機対応のシミュレーション能力がある〟と唱えている。現実に起きるかもしれない恐怖体験や様々な葛藤状態に備える為に、前もって夢の中で体験しておく。だから必然的に怖い夢が多くなるというのだ。この説の真偽はまだ分かってはいないが、夢という漠然とした事象を出来る限り科学的に捉えた説と言えよう。
夢の反対語は、「現」。えてして現実は厳しく、その辛さから逃れるように、人は夢見る。だがしばし、その二極論を辞めてみて。少しの勇気があれば叶う貴方の夢を思い出して、RPGオンラインゲーム『MILU』でひとつずつ叶えてみてはどうだろう。例えば、絶対着ない(でも着てみたい)色やデザインの服を着る、ペットを思い切り可愛がる、マイルームを自分の好きなテイストで統一する、自分から積極的にアプローチして新しい友だちを作る等々。『MILU』で、小さな夢の数々を叶えて、達成感を味わってみてはいかがだろう?
心にワクワクするご褒美、今の貴方にはきっと必要なはずだ。
Writer:ひねもす