画像出典/イラストわんパグ http://www.wanpug.com/
(マチュー・クロドネル)
この世に生を受けて最初に身に纏うもの。それが “下着” ではないだろうか。下着を買う時、私はウキウキする。〝今までこの色が多かったから次は別の色を買おうかなあ〟〝今週はセールだ! 買い替えるぞ!〟等、いろんなことを考えるのだ。大切な彼やご主人、子供に買ってあげるのも、それはそれで楽しみなのだ。まさに “アクセサリー” 。服で隠れてしまうが、隠れながらも立派なアクセサリーなのである。
私が子供を授かった時、〝テレビのコマーシャルで見た紙おむつが買える!〟と何故か歓喜したものだ。いろんな雑誌を見て調べた。あのメーカーは高いけど質がいい。こっちは吸収力がいい。そう調べたものの、現実に誕生した後は赤ちゃんの肌にも、合う、合わないがあるのだ。(せっかくだから良いものを)と思っていたのだが、実際は我が子の肌に合わなかったようだ。母から教わった「布おむつ」も用意はしていたが、手間を考えると市販の紙おむつになってしまった。
そして肌着。ベビー用品店に行くと心躍る。キッズ衣類は男女共に可愛いのだ。見た目は勿論、サイズも小さくて可愛い。そんな可愛らしいアクセサリー、思い出の品々。もう着せることは無くなったが、愛着が涌いて捨てることが出来ず、まだ箪笥の中に大切に保管してある。
『MILU』がインターネットゲームとして誕生したのが2008年。2018年7月に10周年を迎えた。当初は属性なんてものは低く、今のように高属性の装備等は無かった。今はどんどん進化していろんな装備が増え、高属性のものも少しずつ手に入れやすくなっている。
その中で注目したいのが下着である。キャラクターレベルが高くなればなるほど、魚がヒットするのに時間が掛かる。その時間を少しでも短縮させるために、「当たり時間短縮」という属性が付いている装備品を調合して作ったり、個人商店や売買掲示板で買ったりするのだ。その装備品の1つ、下着なのだが、下着に「当たり時間短縮」の属性が付いているものは少ない。付いていてもチューニング出来ず、それ以上時間短縮のパーセンテージを上げることが不可なものが多いのだ。個人商店で確認し、「属性付与可能」と書いてあっても、時間短縮のチューニングだけは出来ないということもある。こればかりは公式ページの過去のイベント情報から探すか、フレンドに聞いてどの下着なら時間短縮のチューニングが出来るか確認するしかない。しかし、あったとしても本当にレアものなのだ。高額であり、尚且つレベルが高い人がそれを手放すことは、ほぼ無いのではないだろうか……。それを探して自分の装備を万全にするのも目標であり、楽しみの1つである。
下着は装備するためだけではない。『MILU』が誕生した頃は “モーション” というものは無かったのだ。今では装備品からではなく、「ドリンク」や「キャンディ」を使用すると、それだけで踊ったりポーズを決めたりして楽しく遊べるのだ。だが、ドリンクというシステムが出来たのも、ここ数年のこと。それまでは装備品に付いていたモーションで遊べていたのだ。逆を言えば、ドリンクには無いモーションが装備品には付いているということだ。〝あのフレンドさんが遊んでいたモーションが可愛かった! でもドリンクでも見たことない……〟そんな時に探すのが装備品だ。持ち物は増えるのだが、仲が良いフレンドと一緒にモーションで踊ったり跳ねたり同じポーズをしてみたり。それをスクリーンショットや動画で撮って日記等に貼るのも面白い。
そして最大の魅力、それは服や髪型と同じように、現実では着られないような下着もアバターに着せてあげられるということだ。ファッショナブルな下着も立派なおしゃれであり、アクセサリーなのだ。下着屋さんへ行ってもサイズが合わない等、いろいろな理由で買えない、着用出来ないものが多くあるだろう。『MILU』の下着はレベル制限があるものの、足りなければ先に買い、それを目標にレベルを上げるだけでいい。普段は気に入ったものを装備し、ケース・バイ・ケースで着たい下着に変える。それもまた1つの楽しみ方だ。
〝下着は見えないものだから何を着てもいいじゃない〟。そうなのだが、十人十色、いろいろな趣味やセンスを持った人もいる。例えば、還暦を過ぎてもキャラクター物が好きでその下着を愛用したり。今ではもうかなりメジャーになっているであろう男性用ブラジャー。女性用のボクサーパンツがあるのだからあっても可笑しくはなく、選択肢が拡がった下着の分野にも、ひたひたとジェンダーレス化が進んでいる。
下着を単なる「装備品」とは考えず、現実では着用を避けているような下着でも『MILU』では堂々と着用出来る。年齢、性別等は一切関係ないのだ。一言で言うと “楽しんだもの勝ち” だ!
Writer:めしまま